2011年7月18日月曜日

Day 19 - サブさんとバザールと三助氏 ~ イスタンブール (トルコ)

イスタンブールには定刻どおり朝の9時に着いた。街の中心から外れたバスターミナルに着く。ここから市内までシャトルバスのサービスがあると言われていたが、行き先別に細かく分かれていてどれに乗ったらいいのか良く分からない。自分が今どこにいるのかもわからないし、ホテルの場所がどこかも怪しい。けっきょくいろいろな行き先のシャトルがあった割には、自分が行くホテルの近くまで行くものは無く、地下鉄やトラムを乗り継いで行かなければいけないようだったので、面倒くさくなりタクシーで行くことにする。トルコ・リラを持っていないのでユーロで支払えるよう交渉。ちょっと分の悪いレートながら受け入れてくれる運ちゃんがいたので、市内に向かう。

細い路地を行ったりきたり散々迷った挙句、ホテルに到着。時刻は10時過ぎ。まだチェックインはできないということなので、大きい荷物を預けロビーのWi-Fiでメールチェックだけした後、鉄道駅まで次のソフィアまでの切符を買いに行く。イスタンブールの長距離列車ターミナル、シルケジ駅へはホテルから300mくらいの距離。国際列車専用の窓口に並びソフィアまでの寝台チケットを入手

その足で駅から程近くのガラタ橋へ。イスタンブールの旧市街と新市街を隔てる金角湾(Golden Horn Bay)の両岸を結ぶ橋。橋の周辺のストリートにはたくさんの屋台が並んでいる。屋台の男がこちらを見て、「サブさんサブさん」と呼びかけてくる。誰だサブさんって? しばらく歩いていると漂ってくる懐かしいいい匂い。これは…鯖の塩焼きだ! 見ると屋台で大量の鯖が塩焼きにされていてレタスとともにバゲットにはさんでサンドイッチにして売っている。さっきの「サブさん」は「鯖サンド」だったのか。後で知ったが鯖サンドはイスタンブールの名物なんだそうな。1つ4リラ也。


食べてみると、これは…めっちゃ旨い!! 2年間のアメリカ生活で魚に飢えていたことはあるにせよ、涙が出る旨さ。鯖ってご飯だけじゃなくてパンと一緒に食べてもおいしいんだな。あまりの旨さに、もう1軒屋台をハシゴしてもうひとつ食べてしまった。これで今日は夜まで食事いらないな。この鯖サンド、日本人としては醤油を一適たらしたらもっと旨くなる気がする。野菜と一緒にパンに挟むなら、マヨネーズやマスタードなんかをかけてもいけるかも。今度イスタンブールを訪れる方は醤油とマヨネーズをお忘れなく。

いったんホテルに戻りチェックインした後、イスタンブールの最大の目玉といわれるトプカピ宮殿へ。宮殿への丘を登るとすごい人だかり。さらにチケット売り場には長蛇の列。一瞬どうしようかと迷ったが、せっかくここまで来たのでということで、なるべく短い列を選んで並ぶ。ところがどの列も進みがめちゃくちゃ遅い。1人処理するのに5分くらいかかってる感じ。並んでいる場所には影を作るようなものは無く、ギランギランの太陽が容赦なく照りつける。暑い。


1時間半ほどならんで、ようやくチケットを手に入れる。敷地内に入ると、ヨーロッパともアジアともつかない、一種独特の雰囲気を持った空間が広がっていた。このトプカピ宮殿は金角湾にせり出た丘の上にある。宮殿の端まで行ってみると、高台から海を見下ろす絶景。左手に見えるのが金角湾、そして右手から奥にかけて続いているのが、ヨーロッパとアジアを隔てるボスフォラス海峡。そして宮殿にはためくイスラムの月と星をあしらったトルコ国旗。自分は今、ヨーロッパとアジア、そして中東の接点にいるのだ。


トプカピ宮殿から降りてきた後は、トラムに沿ってしばらく西に歩いて、グランドバザールへ。途中、店の呼び込みのにいちゃんから、トルコ語とは違う言葉でなにやら話しかえられる。ちょっとわからない顔をすると、今度は英語で「あんたマレーシア人じゃないのか?」と来た。リスボン以来、毎日太陽の下を歩き回って日に焼けた上に、ショーツに安物のポロシャツという日本人旅行者らしからぬ格好をしているので間違えられたらしい。

グランドバザールは多少観光地化されていたが、それでもトルコの活気ある雰囲気を楽しむのには十分だった。幸運のお守りだという青いガラスの目玉を並べた店が多い。せっかくなので1つ購入。バザールの通路で写真を撮ろうとすると、やたらと入りたがるおっちゃんが1名。撮った後、「写真をメールで送ってくれ」というのでおっちゃんの店の名刺の裏にアドレスを書いてもらったが、その後どこかで無くしてしまった。おっちゃん、すまん。


グランド・バザールを後にして下町っぽい店が並ぶストリートを散歩していると、香辛料のきつい香りが漂ってきた。どうやらスパイス・バザール、別名エジプシャン・バザールまで来たようだ。うず山高く盛られたスパイスを眺めながら1周。バザールの建物の外に出ると、そこは先ほど来たガラタ橋のたもと、エミニュムの広場だった。


歩いてホテルに戻る。途中のどが渇いてストリートの店の生絞りオレンジジュースを飲むが、これがたまらなく旨い。以降、イスタンブールではことあるごとに店を見つけてはオレンジジュースを飲む。

時刻は8時。おとなしく晩飯を食べて落ち着いても良かったが、ネットを見ていると、どうやらホテルの近くに有名なハマム(トルコ式蒸し風呂)があるらしい。旅の疲れを癒すべくちょっとたずねてみる。この風呂屋、基本は大きなドームの中の蒸し風呂の中で温まりつつ汗を流すというもの。でもハマムをハマムたらしめているものは、屈強なおっさんの三助氏によるパワフルマッサージとあかすり。風呂+あかすり+マッサージ10数分のパッケージコースで55ユーロ。たっけーな。まあ何事も経験だ。

指定された個室脱衣所でバスタオル一丁に着替え、蒸し風呂へ。サウナと違い蒸気が充満したドームは、程よく暑くノドの奥までしっとりしてくるような感覚をもたらす。しばらくドーム中央のでかい台の上に寝そべっていると、いよいよ三助氏が登場。武蔵丸をつるっぱげにしたようないかにもな風体。武蔵丸はたらいに汲んだぬるま湯をバッチャーンとぶっ掛けると、うつ伏せになれという。おとなしくうつぶせになると、武蔵丸は腕やら脚やらを力の限り揉んだり捻ったり引っ張ったりと、丸特印のつく強力マッサージを展開する。程なく仰向けにされ同じようなマッサージを繰り返す。これ、確かに気持ちはいいのだが、仰向けになったときに武蔵丸の「どうだ、俺のマッサージは。気持ちよかろう?」とでも言いたげな顔と向き合うのはちょっと困惑する。子供のときにプレイしたドラクエ3に出てきたアッサラームの町で夜を過ごした勇者はこんな気持ちだったのではなかろうか。どうでもいいが、マッサージをする武蔵丸まで上半身裸でいる必要があるのか? 彼がちょっと動く度に、純度100%の武蔵丸の汗がこちらの体や顔に垂れ落ちてきて、ちょっとしんどい気分になる。

武蔵丸の汗地獄はしんどかったが、通してみればハマムは結構気持ちのいい体験だった。ホテルへの岐路、またフレッシュオレンジジュースを飲み、近くのレストランで夕食。鶏肉をトマトとパプリカで煮込んだ鍋がかなり旨かった。イスタンブール、総じて満足度高し。

<本日の1枚: グランド・バザールのおやじ>

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