2011年7月2日土曜日

Day 3 - つかの間の再会もむなしく...我が荷物は ~ リスボン (ポルトガル)

本当は朝早く起きようと思っていたのだが、ちょっと寝坊してしまった。もう10時過ぎ。そうそう、荷物はもう届いたかな、とフロントに聞いてみると、まだ届いていないとの返事。なに、それは困る。最悪、今晩の夜行の時間までにホテルに届けばいいのだけれど、やはり着替えたいし、洗面用具なども最低限のものしかない。どうしたものかと部屋に帰ったとき、フロントから電話。「荷物届いてました!」と。ああ助かった。ところが、この荷物に関しては今後大きなトラブルに...。

チェックアウトを済ませ、フロントに夜までスーツケースを預かってくれるようお願いした。受付のおねーちゃんは、はいはいと階段下の荷物室らしきところに案内する。すでに他の客のスーツケースもいくつか置かれているようだ。大きいホテルでは、こういうとき荷物預かりのタグをくれたりするけど、そういうものは無いんかな? おねーちゃんは「分かるから大丈夫」との返事。若干の不安はあったが、小さなホテルだしまあそんなもんかと思い直し、身軽になった身で町へ繰り出す。

まずはホテル近くのエドワルド7世公園を散策。公園全体が緩やかな坂になっていて、上のほうからリスボン市内を見下ろす眺めがすばらしい。

リスボンでの一番の目的は、市電に乗ること。ヨーロッパの都市では、市電が縦横無尽に走っていたりするのはよくある話だけれど、リスボンの市電はすごい。何がすごいかと言うと、丘にへばりつくように密集する旧市街の家々を縫うように、細い路地をめいっぱい占領しながら急勾配を登っていくのだ。なんだったかのときにYouTubeでその映像を見たときから、一回この目でその様子を見てみたいと思っていた。地下鉄で移動し、Rossio近くの停留所から市電28系統でアルファマの丘へ。勾配はきつく、登山電車並だ。古びた建物と細い道、歴史を感じさせる市電の車両がなんとも独特の旅情をかきたてる。その後、12系統の市電に乗り換えてサン・ジョルジョ城の砦へ。テージョ川を望むリスボンの町が一望できるスポットだ。


駆け足ながらひととおりリスボンを楽しみ、ホテルに荷物を取りに帰る。22:30の夜行でマドリッドに移動の予定。ホテルのレセプションに、荷物を取りに来た旨を伝える。受付のにいちゃんは一旦奥に引っ込んだが、「そんな荷物見当たらないぞ」とさらりと言う。そんなことがあるものか、階段の下の荷物室に確かに入れられたはずだ。と自分もその場に行って確かめてみるが、朝他の客の分も含めてスーツケースでいっぱいだった荷物室ががらんどうだ。他の荷物置き場も調べてもらうが、荷物は見当たらない。どういうことだ!?

受付のにいちゃんは相当焦った様子で他の同僚に電話をかけまくっている。電話で話すにつれて、にいちゃんの表情が段々と悲壮感を増してくるのが分かる。どういうことになってんの? との問いに対し、「今日の朝、東ティモールからの団体客の荷物を預かって一緒の部屋に入れておいた。もしかしたらその団体が間違ってあなたの荷物まで一緒に持っていってしまったかも...。今、団体の代表者に電話をかけたけどあんまり協力的じゃなくて...。」いや待て。その言にはツッコミどころがいっぱいありすぎるぞ。まず東ティモールの人は海外で旅行を楽しんでる場合なのかということはさて置くとしても、各自が自分自身の荷物を持っている状況で、余分な荷物を間違って持っていくなんて事がありえるか? 自分のものと取り違えて持って行ったならともかく、今格納室にはひとつもスーツケースは残っていないのだ。彼らにとってみればスーツケースの数が増えているということだろう? その時点でおかしいと気づくはずだ。代表者が非協力的というのも気になる。ちょっと怪しいぞ。

けっきょく、「もし出てきたら次の目的地のホテルまで届ける」ということを言う以外、受付の彼に今この時点で打てる方策は無く、補償や当座必要な物品の購入についても彼では判断ができないという。もう列車の時刻が迫って来ているし、これ以上ここにいてもしょうがないので、にいちゃんの名前とホテルの支配人の連絡先を聞いてひとまずリスボンは後にする。

リスボン サンタ・アポローニャ駅発マドリッド行きの夜行列車は、小さなデイパックと大きなトラブルを抱えた私を乗せて、定刻どおりに駅を出た。


<本日の1枚: アルファマの丘を登るリスボン市電>

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