ギリシャへのフェリーはイタリア東海岸のバーリ(Bari)から出る。ナポリからは鉄道で4時間半、バスで3時間半ほど。鉄道の方が車内がゆったりしていて快適だが、時間がかかるうえナポリからは本数が少ない。バーリからのフェリーは夜8時発なのだが、余裕を持ってバーリに着こうとすると朝イチで出ないといけない。
移動の手段を決めるにあたっての懸案事項がひとつ。荷物をどうするか? 例のスーツケース紛失事件のおかげで新しくスーツケースを購入したのに、その後無くなったスーツケースが見つかって送られてきた。というわけで今手元にはスーツケースが2つある。これを2つ持っての移動はさすがにきつい。道中買ったみやげ物などをつめて1つ日本に送ってしまおうか? 荷物を送るならナポリの郵便局で発送をしてからの出発となるので、列車移動では間に合わない。
日本に送れるものをまとめてみて悩む。ほとんど無い。今回のたびではそんなにみやげ物も買っていないので、今の時点で日本に送れるのはほぼスーツケースのみとなってしまう。ネットで調べると、イタリアの郵便局はそうとう適当で窓口で3時間待たされたとか、荷物がなくなったとか、そもそも海外にはスーツケースは送れないという話も出ている。たとえ送れるにしても丸ごと箱につめた上で百ユーロ以上かかるとの情報も。スーツケースを日本に送っても、鍵が壊されているのでその修理代もかかる。なんだかバカバカしくなってきた。ちょっともったいないけど、荷物は全部新しく買った方のスーツケースに移し変えて、見つかって送られてきた方は捨ててしまおう。シカゴから波乱万丈の運命をたどってきたスーツケースよ、すまん、安らかに眠れ。
というわけで時間の制約がなくなったので、移動手段は鉄道に決定。ナポリ発朝8:02の普通列車に乗りカゼルタ(Caserta)へ。そこから高速列車AVに乗り換え、バーリへ。駅の荷物預かり所に大きな荷物を預けて、町を散策。バーリは南イタリアの東側を代表する町で、港町の雰囲気漂う綺麗な町。新市街にはおしゃれなショップが並んでいるし、旧市街も美しく整備されている。南イタリアらしくちょっとトロピカルな町だけあって、やっぱりここもむちゃくちゃ暑く、じりじりと太陽が照り付けてくる。遅めの昼飯がてらレストランにでも避難しようと思っても、なかなか見つからない。やっとのことで見つけた店、ちょっとカフェみたいな感じで、食事はあまり期待できないかなと思ったけど、出てきたムール貝のスパゲティは先ほどの先入観を謝りたくなるくらいうまかった。
その後、Wi-Fiのある店などで時間を潰しつつ過ごし、4時過ぎにタクシーでフェリーターミナルへ。市街地とは3 kmほど離れている。ここからギリシャのパトラへのフェリー、実はユーレイル・グローバル・パスを持っているとタダで乗れる。自分はこのことを知らずにネットでチケットを買ってしまっていた。チケットカウンターで払い戻しできないか交渉するが、もう無理、とにべも無い。仕方なくあきらめて、買ってしまったチケットでチェックイン。75ユーロ、かなり大きな無駄な出費をしてしまった。
もうフェリーには乗船できるというので、ターミナルからの連絡バンで埠頭に行き、出港3時間前にもう船内におさまった。イタリアとギリシャはどちらもシェンゲン協定国なので、パスポート・コントロールも無い。船内設備はけっこうキレイで豪華。船内にカジノなんてのもある。この航路、2大観光大国を結ぶだけあって旅行客に人気があるらしく、乗客も小奇麗な旅行者風が多くて行商人ぽい人はあまり見ない。船で流れるアナウンスも旅行者対応のためか、イタリア語、ギリシャ語、フランス語、ドイツ語、オランダ語、英語の6ヶ国語が続けて流れる。旅行者の身としては助かるのだが、ひとつアナウンスがある度に全部の言語でしゃべっていくのでものすごい時間がかかる。出港前後1時間くらいはずーっとアナウンスが止むことは無かった。
出港してまもなく日も暮れて景色も見えなくなってしまったので、船内のバーでビール。他の旅行者達と、どこへ行くだのあそこは良かっただのという話をしながら夜をすごす。ギリシャのパトラまで、所要時間16時間半。
<本日の1枚: バーリの旧市街にて>
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