さて一口に「ユーラシア横断」といっても、考えられるルートは無数にある。そもそものきっかけとなった「東京発ロンドン行き」の旅を逆からなぞるなら、ロンドンからドーバー海峡を経て大陸に入りまっすぐモスクワへ、そこからシベリア鉄道でロシアを抜け、旧満州を通って中国の大連か韓国の釜山まで出て、フェリーで下関や博多にいたる、というところか。でもせっかくなので、まっすぐ突っ切るだけではなくていろんな国を訪れてみたい。そしてロンドンではなくユーラシア大陸の本当の西の端から旅をスタートさせてみたい、ということで、今回の旅は大西洋に面したポルトガルのリスボンを起点に、南欧、東欧をめぐりつつモスクワを目指し、そこからシベリア鉄道、ということにした。
とりあえず大雑把なコンセプトは決めたものの、細かく決めていかなければ行けないことはたくさんある。今回は陸路ということで、主な移動手段は鉄道。そこでまず、欧州鉄道旅行の際には必携の、トーマス・クック鉄道時刻表(The Thomas Cook European Rail Timetable)をAmazonで購入。これは6年くらい前に2週間くらいでヨーロッパを鉄道で回ったときにもお世話になった。西ヨーロッパは高速鉄道網も整備されて比較的本数も多く走っているけど、幹線を外れたり東のほうの国に行くにつれ本数も限られてくる。「どの列車に乗って何日にどの町に着いて、そこで何日滞在し、次にどの列車でどの町に向けて発つか? 」というのは、時刻表を見ながらそこそこ頭を悩ませなければいけないのだ。同時に、シベリア鉄道旅行のバイブルだということで、"Trans-Siberian Handbook”も購入。えらい分厚いのでじっくり読む時間は無いけど、ぱらぱらと要点をめくりながら日本までのルート計画を開始。
・地中海沿岸諸国 - ポルトガルからギリシャまで
まずはヨーロッパ。訪れてみたい国や都市を適当にピックアップしてみる。前回ヨーロッパを旅したときは、ロンドンを基点にベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、イタリア、フランスと回ってロンドンに戻るルートだった。スイスからイタリアへのアルプス越えの鉄道からの眺めは最高で、今回もまた行きたいなあと一瞬考えたけど、せっかくなのでこれまで行ったことのない所を優先。ポルトガル、スペインに始まって、南仏マルセイユに出る。そこからフェリーで地中海を渡ってチュニスへ。さらにフェリーでイタリアのシチリア島に渡って南イタリアを堪能。またまたフェリーでギリシャに向かう。とここまではOK。
・バルカン半島と東欧 - トルコからロシアまで
さて、ギリシャからはモスクワまで東欧めぐり。直線的に行けば実はそれほど遠くなかったりする。けれども東欧は前から行ってみたかった国がたくさん。それにちょっと寄り道してトルコなんかものぞいてみたい。そんなことを考えて、次のようなルートにした。ギリシャ⇒トルコ⇒ブルガリア⇒ルーマニア⇒ハンガリー⇒オーストリア⇒チェコ⇒ポーランド⇒ウクライナ⇒ロシア。旧ユーゴスラビア諸国とかバルト三国にも立ち寄ってみたかったが、今の段階ではまずは我慢。実際に旅に出てからもし余裕がありそうならそこで再考しよう。ポーランドのワルシャワからロシアのモスクワへは、普通に行くとベラルーシのミンスクを経由していくことになるらしいけれど、調べたところベラルーシは観光目的でもビザの取得が必要らしい。既に卒業式直前の6月中旬。旅行期間に2ヶ月は確保したいので6月下旬には出発したい。シベリア鉄道でどうしても通ることになるロシアも観光ビザ取得が必要になるので、さらにベラルーシまでビザを取るのは避けたいところ。調べてみるとベラルーシの隣のウクライナならビザが要らないらしいので、ワルシャワからはウクライナのキエフ経由でモスクワに入ることにしする。
・シベリア鉄道
誰もが一度は耳にしたことがあるシベリア鉄道。本来はモスクワからシベリアと右端のウラジオストクまでの路線だが、支線も含めて主な運転系統は3つあり、それらをひっくるめて「シベリア鉄道」と総称しているらしい。
1. モスクワ ⇒ ウラジオストク - シベリア鉄道の本来の路線。すべてロシア国内を走る。
2. モスクワ ⇒ 満州里 ⇒ ハルピン ⇒ 北京 – 旧満州経由で北京にいたる路線。さらには北朝鮮の平壌行きの車両も併結されているのだとか。
3. モスクワ ⇒ ウランバートル ⇒ 北京 – ロシア, モンゴル, 中国と3つの国にまたがって北京にいたるルート。
どのルートでも日本には帰れる。ウラジオストクからは日本に直接フェリーが出ているし、北京の場合はそこからさらに沿岸都市に移動してフェリーで日本や韓国を目指すことができる。ウラジオストク・ルートはシベリア鉄道の本線を端から端まで乗りとおしたという達成感が得られるだろうし、満州経由ルートは昔の日本人がヨーロッパを目指したルートの逆向き。モンゴル経由ルートは3つの国の移り変わりを楽しめそうだ。さてどれにするか。いろいろ悩んだ末、モンゴル経由ルートに決定。ウラジオルートでアジアの国をどこも経ないで日本に帰ってきてしまうのはもったいないような気がするし、満州ルートはもし平壌から韓国を抜けて釜山まで路線がつながっていれば本当に昔の日本人の足跡をたどれるが現在はそうはいかない。結局、1つ1つの国の違いを堪能しつつヨーロッパからアジアへの道をたどろうということにした。後からネットで調べてみると、欧米人のシベリア鉄道旅行者に最も人気があるのも、このモンゴル経由ルートなんだそうな。
・東アジア - 中国から日本まで
残念ながら現在の情勢下では、中国から北朝鮮を抜けて韓国にいたることはできそうにない。中国から日本へ直接渡るフェリー路線もあるが、そこはやはり隣の国もスキップせずに表敬訪問すべきだろうということで、いったん大連から韓国の仁川にフェリーで渡り、半島を南下して釜山から船で日本に戻ろうと思う。釜山から日本への船は何路線もあり、実際に大阪⇒釜山のフェリー、博多⇒釜山の高速船は利用したことがある。
以上、出発地と目的地を含めると実に20カ国の旅! これまでの人生の中で訪れたことのある国の数に迫る勢いだ。果たして新しい仕事の開始までに無事に日本に帰りつけるのか!?
<事前計画で作成したルート>
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